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エントリーNO.77
岩波文庫を1ページ読書

           解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)
日本民俗に独自の美意識をあらわあす語「いき(粋)」とは何か。 「運命によって<諦め>を得た<媚態>が<意気地>の自由に生きるのが<いき>である」 ----九鬼周造(1888-1941)は「いき」の現象をその構造と表現から明快に把えてみせたあと、 こう結論する。
  解説=多田道太郎

発行
 岩波文庫 2009年4月8日 第50刷
著者名
 九鬼 周造 (くき しゅうぞう)
タイトル
 「いき」の構造 (「いき」のこうぞう)
                    上記著作より、本文書き出し1ページを引用

   一 序 説
 「いき」という現象はいかなる構造をもっているか。まず我々は、いかなる方法によって「いき」の構造を 闡明(せんめい) し、 「いき」の存在を把握することができるであろうか。「いき」が一の意味を構成していることはいうまでもない。 また「いき」が言語として成立していることも事実である。 しからば「いき」という語は各国語のうちに 見出(みいだ) されるという普遍性を備えたものであろうか。 我々はまずそれを調べてみなければならない。そうして、もし「いき」という語がわが国語にのみ存するものであるとしたならば、「いき」は特殊の民族性をもった意味であることになる。 しからば特殊な民族性をもった意味、すなわち特殊の文化存在はいかなる方法論的態度をもって取り扱わるべきものであろうか。 「いき」の構造を明らかにする前に我々はこれらの先決問題に答えなければならぬ。

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