エントリーNO.521
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ドイツ・イデオロギー

解説文(「岩波文庫解説総目録」或いは、表紙より引用)

近代化へと身悶えするドイツで、「近代」の夢と失望を哲学的に先取りしたヘーゲル左派。 その運動を自己批判を込めて総括した若きマルクス(1818-1883)とエンゲルス(1820-1895)は、本書で「近代」のパラダイムを超える世界観を定礎した。 定評ある廣松渉編訳・新編輯版にその後の研究結果を反映させ、豊富な訳註を加えた、文庫決定版。

発行
岩波文庫 2002年10月16日 第1刷
著者名
マルクス/エンゲルス  
タイトル
ドイツ・イデオロギー  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    フォイエルバッハ
 ドイツのイデオローグたちの<確信する>告知するところによれば、ドイツは近年<歴史上聞いたこともないほどの>比類ない変革<が成し遂げられた>を成し遂げた。 シュトラウスに始まるヘーゲル<学派>体系の腐敗過程は、世界発酵にまで進展しており、「過去の権威」はことごとくそこに引きずり込まれてしまっている。 全般的な混沌の中でいくつもの強国が形成されては、やがて再び没落<した>することになった。つかのま英雄たちが台頭しては、より勇敢で力のある競争者たちによって再び闇へ放逐されてきた。 それはひとつの革命であった。<これに対して>これに比べればフランス革命は児戯<であった>である。 それは<アレクサンドロス大王の後継をめぐる>ディアドコイたちの戦争さえ小さく見えるような世界戦争であった。 未曾有の慌ただしさで、<一つの原理が別の原理を押しのけ>諸々の原理が互いに押しのけあい、諸々の思想的英雄がひしめきあい、そして、 一八四二〜一八四五という僅かな年月の間に、ドイツでは<近年の>かつての三世紀を上回る掃討が行なわれた。


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