エントリーNO.498
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種の起源

解説文(「岩波文庫解説総目録」或いは、表紙より引用)

自然淘汰と適者生存の事実を科学的に実証して進化論を確立し、 自然科学の分野においてはもちろん、社会観・文化観などものの見かた全般に決定的な影響を及ぼした著作として、 この「種の起源」の名を知らぬ人はないであろう。 底本には1859年の初版を用い、最終版たる第6版までの各版の異同をくわしく記した決定版である。

発行
岩波文庫 1983年11月20日 第24刷
著者名
ダーウィン  
タイトル
種の起源 (しゅのきげん) 全2冊  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    第一章  飼育栽培のもとでの変異
変異性の原因----習性の作用----成長の相関----遺伝----飼育栽培変種の特徴----変種と種を区別することの困難----一つまたはそれ以上の種からの飼育栽培変種の起原---- 飼育によるいろいろのハト。それらの差異と起源----むかしからとられてきた選択の原理。それの作用----方法的選択と無意識的選択----われわれの飼育栽培生物の起原の不明---- 人間の選択の力にとって有利な環境
 古くから飼育栽培されてきた動植物のおなじ変種または亜変種にぞくする諸個体をみるときに、 まず最初につよく印象づけられるのは、それらにおいては一般に、自然の状態のもとにおける種または変種の個体間におけるよりも、 相互の差異がはるかにいちじるしいということである。 これまで飼育栽培されてきて、しかもきわめてさまざまな気候や処理のもとで変化しつづけてきた動植物の多様性がいかに大きいものかを思いみるとき、 われわれは、この大きな変異性はたんに、これらの飼育栽培生物が、 それらの祖先種が自然界でさらされた生活条件ほど一様でなく、またそれとはいくらかちがった生活条件のもとで育てられたことによるのであると、 結論せざるをえなくなるであろう。


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