エントリーNO.390
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エチカ

解説文(「岩波文庫解説総目録」或いは、表紙より引用)

スピノザは「エチカ」の中に自己の哲学思想の全てを結集させた。 典型的な汎神論と決定論のうえに立って万象を永遠の相のもとに眺め、 人間の行動と感情を嘆かず笑わず嘲らず、 ただひたすら理解しようと務めた。 ドイツ観念論体系成立のうえに大きな役割を演じ、また唯物論的世界観のすぐれた先駆的思想でもある。

発行
岩波文庫 1984年1月10日 第27刷
著者名
スピノザ  
タイトル
エチカ (全2冊)  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    第一部
      神について
        定義
 一 自己原因とは、その本質が存在を含むもの、あるいはその本性が存在するとしか考えられえないもの、と解する。
 二 同じ本性の他のものによって限定されうるものは自己の類において有限であると言われる。 例えばある物体は、我々が常により大なる他の物体を考えるがゆえに、有限であると言われる。 同様にある思想は他の思想によって限定される。これに反して物体が思想によって限定されたり思想が物体によって限定されたりすることはない。
 三 実体とは、それ自身のうちに () りかつそれ自身によって考えられるもの、 言いかえればその概念を形成するのに他のものの概念を必要としないもの、と解する。
 四 属性とは、知性が実体についてその本質を構成していると知覚するもの、と解する。
 五 様態とは、実体の変状、すなわち他のもののうちに在りかつ他のものによって考えられるもの、と解する。


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