エントリーNO.383
岩波文庫を1ページ読書
ゲマインシャフトとゲゼルシャフト

解説文(「岩波文庫解説総目録」或いは、表紙より引用)

テンニエス(1855-1936)は、人間の意志を本質意思と選択意思に区分し、 この2典型に対応して社会を実在的有機的生活としてのゲマインシャフトと、 観念的機械的構成体としてゲゼルシャフトに区別して社会生活の根本問題を分析する。 この方法で19世紀における合理主義と歴史主義の対立の綜合克服を試みたところに本書の特色がある。

発行
岩波文庫 1983年4月10日 第28刷
著者名
テンニエス  
タイトル
ゲマインシャフトとゲゼルシャフト (全2冊)  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    主題
     1 人々の意志関係----ゲマインシャフトと
       ゲゼルシャフトという言葉の使い方
 人々の意志は、相互にさまざまな関係を結んでいる。このような関係はいずれも、一方が働きかけ、あるいは与えるかぎりにおいて、 他方が応じ、あるいは受け取るところの相互作用である。 しかし、これらの作用は、その性質上、他人の意志または身体を保存する傾向をもっているか、 あるいはそれをそこなう傾向をもっているかのいずれかである。 すなわち、肯定的なものであるか、あるいは否定的なものである。 この論文では、相互肯定の関係だけが研究の対象としてとりあげられるであろう。 このような相互肯定の関係はいずれも、多における一、または一における多を表現している。 それは、意志およびその力の表現とみなされるところの、相互に取りかわされる援助、救済、給付から成っている。 この肯定的な関係によって形成される集団は、内および外に対して統一的に働く存在または物とみなされ、 結合体(Verbindung)と呼ばれる。 この相互肯定的な関係そのものには、したがってまた結合体には、実在的有機体的な生命体と考えられるものと、 観念的機械的な形成物と考えられるものとがある----前者がゲマインシャフトの本質であり、 後者がゲゼルシャフトの概念である。


copyrighit (c) 2011 岩波文庫を1ページ読書