エントリーNO.376
岩波文庫を1ページ読書
幸福論

解説文(「岩波文庫解説総目録」或いは、表紙より引用)

自分の関心を内へ内へと向けるのではなく、外界へとふり向けてあらゆることに好奇心をいだくこと。 偉大なるコモンセンスの人ラッセルは、これこそが幸福獲得の条件でありそれは自己説得によって可能なのだ、と説く。 たくましく、しなやかに人生を生きるための知恵がこの幸福の処方箋にはたっぷりと書き込まれている。

発行
岩波文庫 1991年3月18日 第1刷
著者名
ラッセル  
タイトル
幸福論 (こうふくろん)  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    第一部  不幸の原因
  第一章  何が人びとを不幸にするのか
 動物は、健康で、食べる物が十分にあるかぎり幸福である。人間も当然そうだと思われるのだが、現代世界ではそうではない。 少なくとも、大多数の場合そうではない。もしも、あなた自身が不幸であれば、不幸なのは自分だけではないことを、たぶん、進んで認めるだろう。 もしも、あなたが幸福であれば、はたして何人の友人が幸福だろうか、と自問してみるとよい。 そして、友人たちの点検を終えたならば、人の顔つきを読む技術を自分に教えるとよい。 ふだんの生活の中で出会う人びとの気分を汲みとれるようにするのだ。

   出くわすすべての顔に見る
   気弱さの色、悲しみの色

と、ブレイクは (うた) っている。 種類こそ異なれ不幸はいたるところにあることを、あなたは発見するだろう。


copyrighit (c) 2011 岩波文庫を1ページ読書