エントリーNO.360
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尼僧の告白

解説文(「岩波文庫解説総目録」或いは、表紙より引用)

「仏弟子の告白」「尼僧の告白」とも、生活・信仰を記録したことに違いはない。 だが、尼僧たちは「二本の指ほどわずかな智慧しかない」とさげすまれた女であった。 それ故に、愛憎に苦しみ、醜老・孤独にさいなまれたあげく、ブッダに帰依し真摯な修業によって解脱しえた喜びはいっそう大きかった。 安住の心境がせつせつと伝わる詩句集。

発行
岩波文庫 1984年4月10日 第3刷
訳者
中村 元 (なかむら はじめ)  
タイトル
尼僧の告白 (にそうのこくはく)  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    尼僧の告白
----テーリーガーターー----
    〔序の詩句〕
 かの尊き師、尊敬さるべき人、正しく覚れる人に、敬礼したてまつる。
一、 若き尼よ。幸せに眠れ。----(そなたの)作った衣を身にまとったまま。そなたの欲情は静まっている。----瓶の中の枯葉のように。
  名の不詳である或る尼僧・長老尼は、このように詩句を唱えた。

二、 ムッター〔尼〕よ。悪魔ラーフに捉えられた月がその (いまし) めから脱するように、 もろもろの (くびき) から脱れよ。そなたは、心が解脱して、負債の無い者として、托鉢の食物を受用せよ。
  尊き師は、しばしばこの詩句をとなえて、見習尼ムッターをこのように教えさとされた。

三、 ブンナー〔尼〕よ。十五夜の月のように、もろもろの徳を完成せよ。智慧を完成して、〔無知の〕暗黒のかたまりをうち砕け。
  ブンナー尼


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