エントリーNO.344
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ブッダ 神々との対話

解説文(「岩波文庫解説総目録」或いは、表紙より引用)

「サンユッタ・ニカーヤ」とは「主題ごとに整理された教えの集成」の意味で5集より成る。 第1集は「詩句をともなった集」と名づけられ、 「ブッダのことば(スッタニパータ)」と並ぶ貴重な原始仏典である。 本文庫はその第1−3篇、ブッダが神々らと交す言葉を詩の形で記した章をまとめたもの。

発行
岩波文庫 1986年8月18日 第1刷
訳者
中村 元(なかむら はじめ)  
タイトル
ブッダ 神々との対話(ブッダ かみがみとのたいわ)  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    第一集 詩句をともなった集
   第T篇 神々についての集成
 かの尊師・拝むにふさわしい人・全き覚りを開いた人に敬礼したてまつる。
  第一章 葦
   第一節 激流
一 このように、わたしは聞いた。あるとき尊師はサーヴァッティー市のジェータ林・〈孤独なる人々に食を給する人〉の園に住しておられた。
二 そのときに或る神が、夜が () けてから、容色うるわしく、 ジェータ林を (あまね) く照らして、 尊師のもとにおもむいた。近づいてから、尊師に挨拶して、 (かたわ) らに立った。
三 傍らに立って、その神はこのように言った、----
「きみよ、あなたは激流をどのようにして渡ったのですか?」
「友よ。わたしは、立ち (とど) まることなく、あがくことなしに、激流を渡りました。」
「きみよ。ではあなたは、どのようにして、立ち止まることなく、あがくことなしに激流を渡ったのですか?」
「友よ。わたしは立ち止まるときに沈み、あがくときに溺れるのです。わたしは、このように立ち止まることなしに、あがくことなしに激流を渡ったのです。」


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