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エントリーNO.35
岩波文庫を1ページ読書

           解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)
著者は雪で名高い北越塩沢の人。諸国の人びとに越後の雪を主題とし、 それに付帯した風俗習慣を伝えんとした。 出版には馬琴、京伝等が関係し、当時天下の奇書として圧倒的な人気を博したという。 しかも今日これを見れば単に風土記的な興趣のみならず、 科学的随筆とも称すべく、また方言研究の重要資料でもある。   解説=益田勝実

発行
 岩波文庫 2007年9月5日 第62刷
編撰者
 鈴木 牧之
タイトル
 北越雪譜 (ほくえつせつぷ)
                    上記著作より、本文書き出し1ページを引用

  凡(およそ) 天より 形(かたち) を 為(な) して 下(くだ) す物◯ 雨(あめ) ◯ 雪(ゆき) ◯ 霰(あられ) ◯ 霙(みぞれ) ◯ 雹(ひょう) なり。 露(つゆ) は 地気(ちき) の 粒珠(りふしゆ) する 所(ところ) 、 霜(しも) は地気の 凝(ぎよう) 結(けつ) する所、 冷気(れいき) の 強弱(つよきよわき) によりて 其形(そのかたち) を 異(こと) にするのみ。地気天に 上騰形(のぼりかたち) を 為(なし) て雨◯雪◯ 霰(あられ) ◯ 霙(みぞれ) ◯ 雹(ひよう) となれども、 温気(あたゝかなるき) をうくれば水となる。 水は地の 全体(ぜんたい) なれば 元(もと) の地にかへるなり。 地中深(ちちゆうふか) ければかならず 温気(あたゝかなりき) あり、 地温(ちあたたか) なるを 得(え) て 気(き) を 吐(はき) 、天に 向(むかひ) て 上騰(のぼる) 事人の 気息(いき) のごとく、 昼夜(ちうや) 片時(かたとき) も 絶(たゆ) る事なし。 天も又気を 吐(はき) て地に 下(くだ) す、 是(これ) 天地の 呼吸(こきふ) なり。 人の 呼(でるいき) と 吸(ひくいき) とのごとし。 天地 呼吸(こきふ) して 万物(ばんぶつ) を 生育(そだつる) 也。 天地の 呼吸常(こきふつね) を 失(うしな) ふ時は 暑寒(あつささむさ) 時に 応(おう) ぜず、 大風大雨 其余(そのよ) さまざまの天 変(へん) あるは天地の 病(やめ) る也。 天に九ツの 段(だん) あり、 これを 九天(きふてん) といふ。 九段(くだん) の内 最(もつとも) 地に 近(ちか) き所を 太陰天(たいいんてん) といふ。
  (サイト管理者 注 四行目”かへるなり”、旧漢字表現出来ず
               七行目 ”さまざま”、平仮名とする。)

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