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エントリーNO.25
岩波文庫を1ページ読書

           解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)
19世紀初頭、ナポレオンの侵入というロシアが経験した未曾有の危機の時代を、 雄大なスケールで描破した世界文学の最高峰。 「歴史をつくるのは少数の英雄や為政者などではない」 ---巨匠の筆は500人をこす登場人物ひとりひとりを心憎いまで個性豊かに描きだし、 ここに歴史とロマンの一大交響楽が展開する。

発行
 岩波文庫 2006年12月5日 第3刷
著者名
 トルストイ
タイトル
 戦争と平和 (せんそうとへいわ) 全6冊
                    上記著作より、本文書き出し1ページを引用

  第一編
  1
 「 ねえ、公爵さま(エー・ビアンモン・ブランス) 、 ジェノヴァとルッカはボナパルト家のアパナージ、つまり領地にすぎませんわ(ジェノヴァとルッカは北イタリアの都市。ナポレオンはジェノヴァに共和国を建てたが、 のち一八〇五年にフランスに併合した。ルッカには公国をつくり同年に妹のエリーザに与えた)。 いいえ、あたくし、あらかじめ申し上げておきますけれど、あなたが、あたくしたちは戦争をしているのだとおっしゃらず、 あの (アンチ) キリストの(ほんとに、あたくしそう信じていますのよ)、 恥知らずな、身ぶるいするようなしわざをなにもかも、いまだに言いつくろおうとなさるのでしたら、 あたしはもうあなたとは赤の他人、あなたはあたくしのお友だちでもなければ、あなたがおっしゃっているように、 あたくしのヴェールヌイ・ラープ(忠実な奴隷)でもありませんわ。 ま、ともかく、ようこそ、ようこそ。あたくしなんだか、あなたを脅かしているみたい。 お座りくださいまし。

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