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エントリーNO.22
岩波文庫を1ページ読書

           解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり」。 著名なこの一文で始まる本書は、近代日本最大の啓蒙家である著者が、 生来平等な人間に差異をもたらすのは学問の有無によると説く。 彼のすすめる学問とは、西洋実学の批判的摂取である。 明治の人心を啓発したその言は、1世紀を経た今日も清新である。  解説=小泉信三

発行
 岩波文庫 2008年12月4日 第90刷
著者名
 福沢 諭吉 (ふくざわ ゆきち)
タイトル
 学問のすゝめ (がくもんのすすめ)
                    上記著作より、本文書き出し1ページを引用

 学問のすゝめ 初編
                   福沢諭吉
                   木幡篤次朗 同著
 天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり。されば天より人を生ずるには、 万人は万人皆同じ位にして、生まれながら 貴賎(きせん) 上下の差別なく、 万物の霊たる身と心との働きをもって天地の間にあるよろずの物を () り、 もって衣食住の用を達し、自由自在、互いに人の妨げをなさずして各々安楽にこの世を渡らしめ給うの趣意なり。 されども今広くこの人間世界を見渡すに、かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、 富めるもあり、貴人もあり、 下人(げにん) もありて、 その有様雲と泥との相違あるに似たるは何ぞや。その次第甚だ明らかなり。実語教に、人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なりとあり。 されば賢人と愚人との別は、学ぶと学ばざるとに () って 出来(いでく) るものなり。

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