エントリーNO.290
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フェードル アンドロマック

解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)

恋の女神ヴェニュスの呪いを受け、義理の息子イボリットに禁断の恋を抱くアテネの女王が、 自らの恋を悪と知りながら破滅してゆく「フェードル」。 トロイア戦争の後日譚で、片想いの連鎖が情念の地獄を生む「アンドロマック」。 恋の情念を抗いがたい宿命の力として描くラシーヌの悲劇が、名訳を得てここに甦る。

発行
岩波文庫 1993年2月25日 第1刷
著者名
ラシーヌ  
タイトル
フェードル アンドロマック  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

  第一幕
   第一場 オレスト、ピラード
オレスト  そうだとも、この忠実な友に今また会えた、
  わたしの運の、これは、開ける証拠だ。
  いや既に、運命の怒りも和らいだかに見える、
  ここで、二人の再会を、許してくれているではないか。
  誰に予想できたろう、わが恋には宿命の
  呪わしい国、そこに着くや、ピラードが、オレストの目の前に?
  お前を失って、半年は経つ、それが、
  ピリュスの宮殿で、お前がこの手に返されようとは!
ピラード  天の賜物です。逆巻く怒濤にわれらの船が
  エピールの国を目前に、引き離されてしまった
  あの運命の日から、天は絶えず行く手を遮り、


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