エントリーNO.284
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暴力論

解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)

社会主義は暴力の弁護なしには生存し得ないであろう----左右両翼に影響を与え、 「ムッソリーニとレーニンの師」といわれたソレル(1847-1922)の主著。(全2冊)

発行
岩波文庫 1993年9月22日 第15刷
著者名
ソレル  
タイトル
暴力論 (ぼうりょくろん) 全2冊  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    序論
      ダニエル・アレヴィーへの手紙
 わが親愛なアレヴィーよ、
 もし、かねて私がその意見を大いに尊重している若干の友人たちが、 歴史の記録する最も特異な社会現象の一つ[ 暴力(ヴイオランス) ]をよりよく認識させる性質をもつこの考察録を、 公衆の眼前に呈示したらよかろうと、考えてくれなかったならば、 私は、もちろん、これらの研究を一雑誌の綴じ込みのなかに埋もれさせておいたことであろう。 しかし、私としては、この公衆に対して若干の説明をしなければならないように思えた、 何となれば、私は、君がそうであったような寛大な批判者たちをしばしばみいだすことを期待するわけにはゆかないのであるから。
 いまから一巻に納められようとする諸論文を私が、『 社会主義運動(ムーヴマン・ソシアリスト) 』誌に発表した時には、 私は単行本にまとめる意図を持っていなかった。 私は、私の頭脳に浮かぶままに、私の考察録を書いたのである。 私は、この雑誌の購買者たちが私のいうことを理解するのに困らないであろうということを知っていた、というのは、 彼らは、私の友人たちが数年来、その雑誌に展開してきた諸理論に慣らされていたからである。


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