エントリーNO.229
岩波文庫を1ページ読書
四つの四重奏

解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)

『荒地』を発表した後、1927年にエリオットはアングロ・カトリックに改宗し、次第に宗教色を前面に出し始めるようになった。 それはモダニズムからの<後退>だったのか、それとも<円熟>だったのか。 「空ろな人間たち」から『灰の水曜日』、そして『四つの四重奏』へと至る後期の詩作の歩みを、 詳細な訳注とともにたどる。

発行
岩波文庫 2011年4月15日 第1刷
著者名
T・S・エリオット  
タイトル
四つの四重奏 (4つのよんじゅうそう)  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

  空ろな人間たち
      ガイさんに1ペニー
     T
われらは (うつ) ろな人間
われらは 案山子(かかし) 人間
寄りかかり合って
頭は (わら) の詰めもの。ああ!
われらの乾いた声は
みんなで囁いても
音低く、なんの意味もない
まるで枯野を吹く風のよう
あるいは () れたガラスを踏んで行く (ねずみ) 跫音(あしおと)


copyrighit (c) 2011 岩波文庫を1ページ読書