エントリーNO.195
岩波文庫を1ページ読書
不完全性定理

解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)

ゲーデル(一九〇六-七八)の不完全性定理論文は、数学の定理でありながら哲学、心理学、現代思想、 情報科学などの研究をひきつけ、様々な影響を与えた。「解説」では、 不完全性定理論文の歴史的経緯を説明し、その内容を丹念に解説する。

発行
岩波文庫 2006年9月15日 第1刷
訳、解説
林 晋 (はやし すすむ) 八杉 満利子 (やすぎ まりこ)  
タイトル
ゲーデル 不完全性定理 (ふかんぜんせいていり)  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    第T部 翻訳
 プリンキピア・マテマティカおよび関連した体系の
    形式的に決定不能な命題について T(1))
        クルト・ゲーデル(ウィーン)
                 1、
 数学は一層の厳密性を目指して進化し、周知のように、その大部分を形式化するにいたった。 すなわち、僅かな機械的規則によって証明が実行できるような数学の形式化が達成されたのである。
 現在までに構築された形式系のうち、もっとも包括的なものは、一方では、プリンキピア・マテマティ (2)) の体系(以下、PM)であり、 他方では、ツェルメロ-フレンケルの集合論の公理系である(後者はJ.フォン・ノイマンが更に発展させている) (3))
--------------------------------------------
1) ウイーン科学アカデミー紀要(数学ー自然科学類)1930、NO.19の本論文の結果の要約を参照。
2) A.ホワイトヘッド、B.ラッセル共著、プリンキピア・マテマティカ、第2版、ケンブリッジ、1925. 我々は、特に、無限公理(ちょうど可算個の個体が存在する、と定式化されているとする)、還元公理、そして(すべての型についての)選択公理も、体系PMに含める。


copyrighit (c) 2011 岩波文庫を1ページ読書