エントリーNO.163
|
|
解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用) 古来多くの哲学者が人間を「笑うことを心得ている動物」と定義した。 フランスの哲学者ベルクソン(1859-1941)は、この人間特有の「笑う」という現象とそれを喚起する「おかしみ」の構造とを、 古典喜劇に素材を求めて分析し、その社会的意味を解明する。 生を純粋持続と把える著者の立場が貫かれた一種の古典喜劇論でもある。 |
|
発行
|
岩波文庫 1989年8月5日 第51刷
|
著者名
|
ベルクソン
|
タイトル
|
笑い (わらい)
|
第一章
おかしみ一般 形のおかしみ 運動のおかしみ
おかしみの膨張力
笑いとは何を意味するのか。笑いを誘うものの根底には何があるか。
道化役者のしかめっ面、言葉の洒落、ヴォードヴィル(軽喜劇)の取り違え、
ハイ・コメディーの場面の間にどんな共通のものが見出せるか。
どんな蒸留法を用いたら、あんなに種々雑多な産物に、鼻つまみな臭気やえもいわれぬ香気を漂わさせる、
いつも同じあのエキスが採れるのであろうか。
アリストテレス以来、おえらい思想家たちがこのちっぽけな問題と取組んできたが、
この問題はいつもその努力を潜りぬけ、すりぬけ、身をかわし、またも立ち直るのである。
哲学思索に対して投げられた小癪な挑戦というべきだ。
我々もまた今この問題に手を着けようとするに当たって、一応断っておかなければならぬことは、
我々はこの喜劇的