エントリーNO.145
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解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用) 時空概念を一変させたアインシュタイン(1879-1955)の相対性理論。 その考え方の基本はすべて、最初の論文「動いている物体の電気力学」に述べられている。 この論文の邦訳に加え、一般読者の理解のために、原論文の論旨展開を忠実・平易に再現した解説をほどこした。 アインシュタインが創出した思考過程にそって相対論が理解できる得難い1冊。 |
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発行
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岩波文庫 2009年12月7日 第35刷
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著者名
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アインシュタイン
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タイトル
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相対性理論 (そうたいせいりろん)
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A,動いている物体の電気力学
動いている物体の関与する電磁現象を、マックスウェルの電気力学を用いて説明しょうとする場合---
今日、われわれが正しいものと認めている解釈によれば---たとえば、ある二つの現象が本質的には同じものと考えられるにもかかわらず、
その電気力学的説明には大きな違いの生ずるという場合がある。
よく知られている例として、1個の磁石と、1個の電気の導体との間の電気力学的相互作用について考えてみよう。このとき導体内に電流が発生するという現象が観測される。
この現象は導体の磁石に対する相対的運動だけによることが分かっている。
ところが電気力学による、普通よく知られている解釈によれば、
磁石と導体のうちの一方が静止しており他が動いている場合と、これら両者の状態を逆にした場合とでは、電流発生に対する説明はまったく異なったものとなる。
いま磁石は動いており、導体は静止しているとすれば、磁石の周囲には、あるエネルギーをもった電場が発生し、導体内の各点において、この電場は、それぞれそこに電流を生み出す。
これとは逆に、磁石は静止し、導体が動いているときは、磁石の周囲には電場は発生しない。
しかし導体の内部には、電気の流れを引き起こす超電力が生まれる。