エントリーNO.136
岩波文庫を1ページ読書

解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)

「法句経」の名で知られる「真理のことば」(ダンマパダ)も、 併収の「感興のことば」(ウダーナヴァルガ)も、ブッダの教えを集めたもので、 人間そのものへの深い反省や生活の指針が、風格ある簡潔な句に表わされている。 「ウダーナヴァルガ」とは、ブッダが感興をおぼえた時、ふと口にした言葉集の意味で、初めての完訳。

発行
岩波文庫 2010年4月15日 第52刷
訳者
中村 元 (なかむら はじめ)  
タイトル
ブッダの真理のことば・感興のことば (ブッダのしんりのことば・かんきょうのことば)  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

  第一章  ひと組みずつ
一  ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。 もしも汚れた心で話したり行なったりするならば、苦しみはその人につき従う。 ---車をひく(牛)の足跡に車輪がついて行くように。
二  ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。 もしも清らかな心で話したり行なったりするならば、福楽はその人につき従う。---影がそのからだから離れないように。
三  「かれは、われを罵った。かれは、われを害した。かれは、われにうち勝った。 かれは、われから強奪した。」という思いをいだく人には、 (うら) みはついに () むことがない。
四  「かれは、われを罵った。かれは、われを害した。かれは、われにうち勝った。 かれは、われから強奪した。」という思いをいだかない人には、ついに怨みが () む。
五  実にこの世において、怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの () むことがない。 怨みをすててこそ息む。これは永遠の真理である。


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