エントリーNO.134
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解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)

老子(前579頃-前499頃)の「老子道徳経」2巻は儒家の倫理説に一歩を進めて、人間道徳の根元を探り、 宇宙の原理に説き及び、その思想は道教と呼ばれ、「荘子」と結んで老荘派となり、儒教と並んで東洋思想の2大源流をなしている。 本文庫本は河上公本の本邦旧鈔本を底本に選び、これに敦煌出土本ならびに景竜碑、逐洲碑を対照した。

発行
岩波文庫 2010年3月5日 第5刷
訳注
蜂屋 邦夫 (はちや くにお)  
タイトル
老子 (ろうし)  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

  第一章
 これが道ですと示せるような道は、恒常の道ではない。これが名ですと示せるような名は、恒常の名ではない。
 天地が生成され始めるときには、まだ名は無く、万物があらわれてきて名が定立された。
 そこで、いつでも欲がない立場に立てば道の微妙で奥深いありさまが見てとれ、いつでも欲がある立場に立てば万物が活動する結果のさまざまな現象が見えるだけ。
 この二つのもの---微妙で奥深いありさまと、万物が活動しているありさまは、道という同じ根元から出てくるものであるが、 (微妙で奥深いとか活動しているとかいうように)違った言い方をされる。同じ根元から出てくるので、ほの暗く奥深いものと言われるが、 (そのように言うと道の活動も万物の活動も同じになるから、)ほの暗く奥深いうえにも奥深いものが措定されていき、そのような奥深いうえにも奥深いものから、あらゆる微妙なものが生まれてくる。
 (サイト管理人 注 この訳文のあと、訓読文、原文、注と続く。)


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