エントリーNO.132
岩波文庫を1ページ読書

解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)

すぐれた民芸品を求めて日本全国を歩いた民芸運動の創始者・柳宗悦が、各地に残る美しい手仕事を紹介しながら、 日本にとって手仕事がいかに大切なものであるかを訴え、 日本がすばらしい手仕事の国であることへの認識を呼びかけたユニークな民芸案内書。 秀逸な小間絵(芹沢_介)を多数収録。
   解説=熊倉功夫

発行
岩波文庫 2010年4月26日 第38刷
著者名
柳 宗悦 (やなぎ むねよし)  
タイトル
手仕事の日本 (てしごとのにほん)  
 
上記著作より、本文書き出し1ページを引用

  第一章  品物の背景
   自然
 私と一緒に日本の地図を広げて下さい。故国の地図はいつ見ても 見厭(みあ) きません。 その島や岬や港や町はみんな物語を () っているからであります。 山や河や平野や湖水も、それぞれに歴史を語っているからであります。 この親しい国を離れて吾々の生活はありません。地図はいつ見ても私たちに母国への愛を呼び () まします。 どの国の人といえどもその国に生まれたという運命に、どこまでも感謝と誇りとを有つことが務めではないでしょうか。
 日本の姿とでもいえるその地図を、今日はまた (あらた) な見方から (なが) めましょう。 見ても見厭きないのは、見る (ごと) に何か新しい日本の姿が浮かんでくるからであります。 今日眺めようというのは、他でもありません。北から中央、さては西や南にかけて、 この日本が今どんな固有の品物を作ったり用いたりしているかということであります。


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