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エントリーNO.93
岩波文庫を1ページ読書

           解説文(「岩波文庫解説総目録」より引用)
中也(1907-1937)を理解することは私を理解することだ、と編者はいう。 こうして飽くなき詩人への追求が三十余年にわたって続く。 ここにその成果を総決算すべく、中也自選の「山羊の歌」「在りし日の歌」の全篇と、 未刊詩篇から60篇余を選んで一書を編集した。 読者はさまざまな詩に出会い、その底にある生の悲しみに心うたれるに違いない。

発行
 岩波文庫 2008年12月5日 第49刷
編者
 大岡 昇平 (おおおか しょうへい)
タイトル
 中原中也詩集 (なかはらちゅうやししゅう)
                    上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    春の日の夕暮

 トタンがセンベイ食べて
 春の日の夕暮は穏やかです
 アンダースローされた灰が蒼ざめて
 春の日の夕暮は静かです

 ああ! 案山子(かかし) はないか----あるまい
 馬 (いなな) くか----嘶きもしまい
 ただただ月の光のヌメランとするまゝに
 従順なのは 春の日の夕暮か

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